一橋大学大学院経営管理研究科経営管理専攻(SBA)では、良質な教育プログラムを提供することを目指して、ミッション・ステイトメントを定めました。これは学生と教職員がともに目指すべき価値観を表明したものです。
このミッションは、Leadership、Innovation、Integrityという3つの要素から構成されています。SBAの授業やゼミは、この3要素を実現するために設定されています。
ミッションの「foster captains of industry」はLeadershipを、「create value for business」はInnovationを、「serve communities」はIntegrityを意味しています。経営管理研究科 経営管理専攻の授業やゼミは、この3要素を実現するために提供されています。3要素のより詳しい意味は、次の通りです。
foster captains of industry
洞察ある知識と効果的なコミュニケーション・スキルを併せ持つリーダーを育成する。
create value for business
創造性と高度な専門的スキルを併せ持つプロフェッショナルを育成する。
serve communities
他者を思いやりグローバルな視野を持つコミュニティ志向の市民を育成する。
このミッションは、一橋大学の教育プログラムの伝統に基づいています。イギリスの思想家・歴史家であるトマス・カーライル(1795~1881)の著作に由来するキャプテンズ・オブ・インダストリーの育成は、東京高等商業学校以来、本学にとって重要なスローガンです。これは私たちのミッション・ステイトメントのLeadershipに対応します。また、「日本資本主義の父」と言われ、本学の設立と発展に多大な貢献をした渋沢栄一(1840~1931)は、『論語と算盤』において営利活動と倫理・道徳の両立を説いています。営利活動の原動力となるのがInnovationであり、Integrityは倫理・道徳の核心です。すなわち、経営管理専攻のミッション・ステイトメントは、
「論語(Integrity)と算盤(Innovation)を両立できるキャプテンズ・オブ・インダストリー(Leadership)を育成する」と言い換えることができるでしょう。