活躍するリーダーたち

冨樫 昌隆さん
(外資系コンサルティングファーム)

前職では専門商社に5年勤務の後、本プログラムに入学
経営分析プログラム第18期生

古典購読の授業で惨憺たるレビューを受けた

HUB-SBAでの2年間は、「考えることを考える」ための足腰を鍛える期間だったと言えます。私は前職で商社で取引先の信用力や商品・市況リスクの分析などを担当しており、考えることにはそれなりに自信がありました。しかしHUB-SBAで学ぶことで、それがいかに我流であり、考えているとは言えなかったことを痛感しました。

たとえば1年目の4月。私は古典購読という科目を履修しました。エディス・ペンローズが1960年代に発表した『企業成長の理論』を、章ごとに4?5名の班に分かれて読み解き、咀嚼し、表現した上で実際の経営事象に適用してみる、という授業です。

その古典は、すでに日本語で翻訳された書物であるにもかかわらず、一文ごとにさらなる翻訳を必要とする内容でした。それでも私はチームリーダーとして章の解釈を取りまとめ、それなりに自信を持って先生とTAに提出、レビューを受けたのです。しかし、評価は「全然読めていない!」など惨憺たる内容で、レビュー後にチーム全員で修正を重ねる日が続きました。

健全な模索ができているという実感がある

私は、考えることを考える、という作業ができていなかったのです。腰を据えて書物を読み、考えるという行為に真摯に向き合っていませんでした。しかしHUB-SBAで訓練を積んだおかげで、現在の経営管理のコンサルティングでは、クライアントの問題点を考えるとき、頭の中で自分の考えを批判してくれる自分が2?3人登場してきます。一つの思考に対して、「ちょっと待て、その考え方でいいのか、こういう考え方もあるのではないか」と対案を出してくれるのです。頭の中は混乱してしまいますが、健全な模索ができているとも感じています。


これはやはり、全日制というフルタイムのカリキュラムを受けたおかげでしょう。時間を贅沢に使い、考える行為に向き合うことが、HUB-SBAではカリキュラムとして組み込まれています。そういう意味では、HUB-SBAで得られる時間と学びはとても重層的です。人生でそう滅多に味わえる時間ではないからこそ、貴重な時間だったと感じています。

(2020年2月15日)